2014年2月24日月曜日

人を動かす|デール・カーネギーに学ぶ人間関係

この世の中に、人付き合いで悩んだことのない人はいないのではないでしょうか。

私も、長い時間と、多くのエネルギーをこの悩みに費やしてきたかもしれません。

 

さて、我々がいる農業分野は、一見すると動植物だけを相手にする仕事です。

 

しかし、世の中は人間関係で成り立っており、

一緒に仕事する人、農産物を引き取ってくれる小売や流通業者、農産物を買ってくれる消費者・・・農業分野でも考えつくだけで多くの人が関わっています。

だから、人間関係がより良好になれば、自分の周りも、しいては世の中も良くなると思いませんか。

今回は、発売から70年近くたっても売れ続けている超ロングセラー、デール・カーネギー著「人を動かす」より、私が気付かされた付箋を貼った箇所をご紹介します。

p.16

向上安全責任者が従業員にヘルメット着用を促す一言

「ヘルメットってやつは、あんまりかぶりごこちの良いもんじゃないよ、ねえ。おまけに、サイズが合ってなかったりすると、たまらんよ。君のはサイズあってるかね。」 

まず、こう切り出して、そのあと、多少被り心地が悪くても、それで大きな危険が防げるのだから、ヘルメットは必ずかぶろうと話すのである。これで、相手は怒ったり恨んだりすることもなく、規則はよく守れるようになった。

p.31

人を非難するかわりに、相手を理解するように努めようではないか。どういうわけで、相手がそんなことをしでかすに至ったか、よく考えてみようではないか。そのほうがよほど得策でもあり、また、おもしろくもある。そうすれば、同情、寛容、行為も、自ずと生まれてくる。

p.51

だから、人を動かす唯一の方法は、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやることだ。これを忘れては、人を動かすことはおぼつかない。例えば、自分のむすこにタバコを吸わせたくないと思えば、説教はいけない。自分の希望を述べることもいけない。タバコを吸う者は野球選手になりたくてもなれず、百メートル競争に勝ちたくても勝てないということを説明してやるのだ。

p.74

人間は、他人のことには関心を持たない。ひたすら自分のことに関心を持っているのだ-朝も、昼も、晩も。

p.75

ウィーンの有名な心理学者アルフレッド・アドラーはその著書でこういっている-

「他人のことに関心を持たない人は、苦難の道を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかける。人間のあらゆる失敗はそういう人たちのあいだから生まれる」。

p.88

われわれは、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる

p.105

人間は他人の名前などいっこうに気に留めないが、自分の名前になると大いに関心をもつものだということを、ジム・ファーレーは早くから知っていた。自分の名前を覚えていて、それを呼んでくれるということは、まことに気分がいいもので、つまらぬお世辞よりもよほど効果がある。

p.113

フランクリン・ルーズベルトは、人に好かれるいちばん簡単で、わかりきった、しかもいちばんたいせつな方法は、相手の名前を覚え、相手に重要感を持たせることだということを知っていたのである。ところで、それを知っている人が、世の中に何人いるだろうか。

p.136

相手の関心を見ぬき、それを話題にするやり方は、結局、双方の利益になる。

p.139

人間の行為に関して、重要な法則がひとつある。この法則にしたがえば、たいていの紛争は避けられる。これを守りさえすれば、友はかぎりなくふえ、常に幸福が味わえる。だが、この法則を破ったとなると、たちまち、果てしない紛争に巻き込まれる。この法則とは-

「常に相手に重要感を持たせることだ」

p.201

「私もあなたの立場だったら、きっと同じように考えたと思います」

p.205

”イエス”と答えられる問題を選ぶ

p.220

人から押しつけられた意見よりも、自分で思いついた意見の方を、われわれは、はるかに大切にするものである。すると、人に自分の意見を押し付けようとするのは、そもそも間違いだといえる。暗示を与えて、結論は相手に出させるほうが、よほど利口だ。

p.229

相手は間違っているかもしれないが、彼自身は、自分が間違っているとは決して思っていないのである。だから、相手を非難してもはじまらない。非難は、どんなばか者でもできる。理解することに努めなければならない。賢明な人間は、相手を理解しようとつとめる。

「もし自分が相手だったら、はたしてどう感じ、どう反応するだろうか」と自問自答してみるのだ。これをやると、腹を立てて時間を浪費するのが、ばかばかしくなる。原因に興味を持てば、結果にも同情が持てるようになるのだ。おまけに、人の扱い方が一段とうまくなる。

p.236

口論や悪感情を消滅させ、相手に善意を持たせて、あなたのいうことを、おとなしく聞かせる魔法の文句を披露しよう-

「あなたがそう思うのは、もっともです。わたしがあなただったら、やはり、そう思おうでしょう」。こういって話を始めるのだ。

p.267

われわれは、ほめられたあとでは、苦言もたいして苦く感じないものだ。

p.303

ボールドウィン汽車製造会社のサミュエル・ヴォークレーン社長はこういう-

「どこかいいところを見つけて、それに敬意を表してやると、たいていのものはこちらの思いどおりについてくる」。

要するに、相手のある点について矯正したいと思えば、その点について彼は長じていると言ってやることだ。

p.337

『朝の食卓の独裁者』の著者オリヴァー・ホームズは、家庭では決して独裁者ではなかった。彼はどんな不快な気分におちいっても、決してそれを家族に見せなかった。不快な気分は自分だけでたくさんだ-ほかのものまで不愉快になられては、たまったものではないというわけだ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2014年2月6日木曜日

プロジェクト学習発表会を終えた1年生へ

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先日、1年生の授業「フィールド科学応用実習」の最後の日を迎え、発表会が行われました。

発表会とは

1年間かけて行ったフィールド科学応用実習内のプロジェクト学習の成果を発表する場

プロジェクトは4つに分けた各班に2つずつあり、

プロジェクトのテーマに沿って、実験、調査を行い、最後の発表会で発表する。

この実習は、普段の勉強とは違って、不慣れなことがたくさんあったと思います。

しかし、どの班も精一杯取り組み、われわれの期待以上の発表しました。

ここで、一生懸命実習に取り組み、素晴らしい発表をしてくれた生物環境科学課程1年生の皆に感謝の意を示すとともに、この実習に携わったことを誇りに思います。

また、この実習に携わった先生方および職員、サポートしてくれた学生の皆さんにここでお礼を申し上げます。

 

さて、このプロジェクト学習を通じて何を得て欲しかったかと考えると、

作物の栽培方法、動物の管理方法、農業機械への理解以上に、人生において本質的に必要な経験を得て欲しかったと私個人は思います。

例えば、各班は20人で構成されていますが、20人の人がいれば考え方も20通りあります。

もしも、全く同じ考え方の人がいたら、どちらか一方は居なくても同じです。

この20人で構成された班で1つのプロジェクトテーマに沿って実験や調査を進めていき、最終的には1つの成果としてまとめて、発表します。

これは、社会での働き方と似ていませんか。

受験勉強はチームではなく個人での勝負になりますが、これから大切なのはチームとして最高のパフォーマンスをすることです。

チーム内にはモチベーションの違い、能力の違いなどから種々壁があったことでしょう。

チームをまとめることができた班もいればできなかった班もあったでしょう。

この”できなかった失敗”を大切にしてほしいと思います。

にもかかわらず、1年生の皆さんはそのような壁を乗り越えて無事に発表会を終えることができました。

自信をもって次のステージへ邁進してください。

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