2013年7月25日木曜日

草刈りは負債である|農場・庭園のマネジメント

futta1372m

夏場の草刈りは大変ですよね。

草刈りは次のような性質があります。

草刈りとは・・・

  • ヒトの野外での活動が厳しくなる夏場に頻繁に行わなければならない。
  • 秋から春先はほとんど行わなくて良い。
  • 草が繁茂し過ぎると、病害虫の発生源になりうるため、草刈りをしなければならない。
  • 草が繁茂し過ぎると、庭園においては見栄えが良くないため、草刈りをしなければならない。

以上のことを考慮すると、

草刈りが必要な面積=負債

と言えます。

つまり、草刈りを必要とする箇所は借金のようなものと言えるでしょう。

しかもヒトの活動が厳しくなる夏場の金利が高い借金です。。

「夏場に草刈りをしなくてはいけない」=「借金返済のため無理して働く」・・・似ていませんか?

賃借対照表で考えると、負債の欄はできるだけ少なくすることが鉄則です。

よって、如何に草刈りをしなくてもよくすることが農場や庭園のマネジメントでは大切になります。

 

解決策1 防草シートを貼る

防草シートを貼ることによって草を抑えることができます。

数年は殆ど草刈りをしなくてもよくなります。

解決策2 除草剤を撒く

除草剤を撒くことによって一定期間雑草を抑えることができます(薬剤や環境条件で異なります)。

 

借金の元金を減らすように、草刈りが必要な面積を減らし、余裕のある農場のマネジメントをしましょう。

2013年7月24日水曜日

ゆでたまごの基準とは|大切な時間を無駄にしないために

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充分な時間を確保して取り掛かったタスクが終わらない。。。

そんな経験は私を含め、誰にでもあるはずです。

これには前回紹介したパーキンソンの法則の他に、「ゆでたまごの基準」が原因かも知れません。

[花鳥風月: パーキンソンの法則|仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する]

ゆでたまごの基準とは

ゆでたまごの基準とは、「制約条件の理論(TOC)」の提唱者エリヤフ・ゴールドラットによって、著書クリティカルチェーンの中で提唱されました。

(このブログはアフィリエイトブログではないのでGoogle検索へのリンクを貼っておきます)

クリティカルチェーン(Google検索結果)

作業完了の基準が曖昧である場合、「念の為に」といつまでも作業を続ける傾向。

取り掛かっている仕事に明確なゴールがないため、ゴールを通過してもそのことに気づかないということですね。

日々こんなことが起こっていては、時間とエネルギーを無駄にしてしまいます。

「念のため」の作業を続けて、「仕事をした気」になっても意味がありません。

日々の仕事に明確なゴールを決めて取り掛かることが大切ですね。

2013年7月3日水曜日

新しい肥料の栽培試験はどうやるの?|栽培試験設計のやりかた

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たまに新しい肥料や肥料として使えそうな資材の栽培試験の相談を受けます。

その相談はたいていは植物栽培とは関係のない分野の方からです。

栽培と無関係の方には、「どのような栽培試験をすれば良いのか」検討がつかない場合が多いので、今回は新しい肥料などの栽培試験のやりかたを紹介します。

まずはその肥料の「肥料成分」を調べる必要があります。

この肥料成分というのは、窒素・リン酸・カリウムの三大要素、カルシウム・マグネシウムを含めた五大要素、その他微量必須元素となります。

有機質肥料の場合、無機化率も調べておかないといけません。窒素成分がすべて溶け出るわけではないからです。

こちらにわかりやすく説明してあるWEBページを見つけたので参照ください。

[有機質肥料講座|清和肥料工業]

栽培試験の施肥設計

肥料成分を調べ終わったら、栽培試験の施肥設計に入ります。

【対象作物】

その肥料を販売させる予定のメジャーな作物や、トウモロコシなどの肥料の肥効に素直に反応する作物が良いでしょう。

【施肥量】

コントロール区(基準とする試験区)は、その地域での慣行的な栽培方法にします。

地元JAが配布している栽培暦を参考にすると良いでしょう。

新しい肥料の試験区の施肥量は、このコントロール区の施肥量を基準にします。

例えば、コントロール区が化成肥料を使って窒素24kg/10a、リン酸12kg/10a、カリウム12kg/10a施用するとします。

試験区の施肥量は、コントロール区の窒素に合わせてやります。つまり窒素24kg/10a入れます。

試験対象となる肥料によってリン酸、カリウムの施肥量に過不足が出てくると思います。

このリン酸、カリウムの過不足は単肥(ようりん、塩化カリなど)で補います。

とにかく、窒素の量は同じにして、リン酸、カリウムは単肥で調整します。

この施肥設計の栽培試験によって、試験対象の肥料が既存の化学肥料にとって代わるものとなるのか、劣るのかを知ることができます。

なお、以上で説明したのは生育試験であり、肥料登録に必要な試験は植害試験です。ご注意ください。

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